介護保険content5
Content 5介護リフォームについて(介護保険)
介護リフォームは、介護が必要になってからでは少々遅く感じる場合もあり、誰でも事前に介護リフォームの知識を身につけておくことで、いざ介護が必要になった際に役立つ情報だと思います。
ご高齢の方にとって、特に水回りは設備が整っていないと危険が多いところです。お風呂リフォームやトイレリフォームの際に手すりをつけるだけでも、毎日安心して使うことができます。
「もう両親が高齢で介護が必要になりそう」という方は是非参考にしてみてください。
介護リフォームの目的
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高齢者が暮らしやすい家にするためのリフォーム
高齢になると運動機能が低下し、自宅内での事故が起こる可能性が高まります。
手すりの設置や段差の解消などの介護リフォームで、できるだけ自分の力で行動できるようにするなど安全に自宅で過ごせる環境を整えていきます。
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介護者の負担が軽くするためのリフォーム
介護者は、体だけではなく精神的な負担もかかるので、そういった部分でも介護者に配慮をし、少しでも介護者の負担を解消するための介護リフォームでもあります。
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将来を見据えて住みやすくするためのリフォーム
冒頭でお伝えした通り、実際に介護が必要になってからのリフォームは何かと大変です。
自分もいずれかは高齢になるので、今は必要ないと感じる場合でも早めに介護リフォームの計画をしておくと良いでしょう。
介護リフォームのポイント
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Point!玄関の介護リフォーム内容の例
- スロープを設けて、車椅子の出入りをしやすくし体への負担を減らす
- 手すりを設置し、靴の脱ぎはぎを楽にする
- 車椅子が入りやすいように間口を広げる
- 扉を引き戸に変える
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Point!浴室/お風呂リフォーム内容の例
- 立ち座りの動作で体重をかけられるように手すりを設置する
- 跨ぎやすい高さの浴槽に交換
- 滑りにくい床材に変更
- 暖房もしくは、断熱材で温度差をなくす
- 介護者が介護しやすい浴室の広さに拡張する
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Point!トイレリフォーム内容の例
- 立ち座りの動作で体重をかけられるように手すりを設置する
- 和式トイレを洋式トイレに変更
- ヒーター設置もしくは、暖房便座に交換
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Point!階段の介護リフォーム内容の例
- 階段一段一段に滑り止めをつける
- 階段の表面が滑りにくいように床材に変更またはカーペットを使用
- 手すりを設置
- 階段を緩やかにする
これらバリアフリーリフォーム(介護リフォーム)には、失敗してしまうケースもあります。
例えば、お風呂リフォームやトイレリフォームで設置した手すりが太すぎて握れないやトイレの両側に大きな手すりを設置してしまい、体をぶつけやすくなったなどのリフォーム後に後悔する可能性もあるので、自前に計画を練ってから介護リフォームをしましょう。
介護リフォーム補助金
(介護保険)
ある一定の条件を満たした介護リフォームは、介護保険制度で補助を受けることができます。
介護保険制度には、「居住介護(介護予防)住宅改修費」という項目があり、被保険者は必要とするリフォームについて、一定の条件を満たした上で申請を行うと補助金を受けることができます。
その一定の条件とは以下の内容です。
- 要支援1〜2、要介護1〜5のどれかに認定されている介護保険の被保険者が居住していること。
- 介護保険被保険者証に記載されている住所の住宅であること。
また、支給限度額が20万円であるとはいえ、介護保険で7割〜9割ほど賄えることができるので、申請しなければいけないことが多く大変でもありますが、申請ができたらお得に介護リフォームを行えるので、上手く介護保険制度を活用すると良いでしょう。
介護保険を利用する流れ
介護保険を利用するためには、事前に申請が必要になります。
Step 1.ケアプランの作成
ケアマネージャーに介護リフォームについて相談し、リフォーム計画を立てます。
Step 2.住宅改修費の事前申請
事前に市区町村の担当窓口に申請を行います。
以下の内容の資料を揃えて申請しましょう。
- 介護保険給付費支給申請書
- 住宅改修を必要とする理由書
- 住宅改修を必要とする理由書
- 見積書
- 見積額内訳書
- 工事施工前の状態がわかる写真
- 完成予定のイメージがわかるもの
- 住宅改修に関する承諾書(賃貸物件の場合のみ)
Step 3.介護リフォーム工事依頼
設計や工事業者を探します。
Step 4.調査への立ち合い
家の調査に立会い、希望のリフォームについて検討します。
Step 5.プランの検討
業者が提示するプランを確認します。
Step 6.費用の確認、契約、工事着工
リフォーム内容と、費用・見積もりを確認し、契約を結んでから工事を開始します。
Step 7.工事完了、助成金の申請・還付
工事完了後に市区町村へ指定されている書類を持って報告しに行きます。受理されると、助成金が還付されます。